ファクタリングって、よくわからないサービスだと思いませんか。特に経営者の方には、取引先の持っている売掛金を他の会社に渡して、なぜお金を得られるのかもわかりづらいでしょう。

ただ、ファクタリングというサービスを利用すると、即日現金化可能であり、どうしても資金が必要で急な出費にも力になってくれるのがファクタリングです。
今回はそんなファクタリングについて、2社間で取引を行った場合の仕組み、メリットとデメリットを紹介します。
ファクタリング会社であるファクターを使って資金を調達する場合には、様々な仕組みと良さを知ったほうが安心ですよね?
このサイトではファクタリング会社の事をファクターと呼んでいます。
2社間のファクタリングって何をするの?
まずはファクタリングというサービスを説明します。2社間で行う際には、6つの手順が発生します。
その中には、取引先に対して取る行動と、資金調達を依頼する会社に対して経営者が取る行動があり、1つ1つクリアして資金調達を行います。
1.取引先と売掛債権の契約をする
最初に、取引先に対して売掛金が発生する契約を行います。売掛金がなければ、ファクタリングは利用できません。
資金調達でファクタリングを活用する場合には、一番前提となる行動です。
取引先には、1か月後までにお金を入金してもらう契約を行い、売掛金を作ります。
売掛金が発生したことで、売掛債権を取引先から受け取りますが、この売掛債権を使って、ファクタリングはお金を前借するようなサービスで資金を提供しているのです。
2.ファクターと債権譲渡契約を結ぶ
持っている売掛債権を譲渡して、ファクターにお金を出してもらう契約を行います。ファクターは持っている売掛債権を確認して、売掛金が確実に発生していることと、売掛金の額をチェックしています。
もし、売掛債権が偽物だったなら、当然ですが買取不可能です。
売掛債権の額を確認して、問題がなければ早期に現金化可能です。ただ、会社に関連する書類の不備などがあれば、ファクターは必要な書類が揃うまでお金を出しません。
3.債権譲渡契約を取引先に通知する
これは3社間でファクタリングを行う際に必要なことですので、2社間では行わなくてもいいです。
3社間で行う場合は、ファクタリングで債権譲渡を行ったことを取引先に通知します。
こうして、売掛金を支払う会社が変わっていることを取引先にも知ってもらうのです。
2社間の場合は、通知をしなくてもファクターに対して支払いが可能ですので、取引先には連絡しなくても大丈夫です。
4.ファクターがお金を渡す
売掛債権の渡した会社に対して、ファクターは手数料を差し引いてお金を提供します。2社間の場合は、手数料が大体10%~30%の間です。
手数料が高い気もしますが、即日に現金化してもらえるのはファクターしかいません。手数料は必要経費と思ってください。
手数料が高い理由として、取引先の倒産によるリスクをファクターが気にしており、高い手数料で倒産した場合の問題を軽減したいと考えています。
そのため3社間に比べると、2社間は手数料は高めです。手数料はファクターの運営資金となり、よりファクタリングのサービスを細やかにしています。
こうして、売掛債権を先に現金に換えることができました。現金さえ得てしまえば、後は仕事に関連することであれば自由に使っても構いません。
5.取引先から売掛金をもらう
取引先から、指定された日程で売掛金を受け取ります。
もし、売掛金が遅れるようなことがあれば、取引先から連絡が入るはずですので、その指示を聞いておきます。
同時に、ファクターに対して支払いが遅れることを伝えておけば、ファクターから支払いに関連する指示がしっかりと伝えられます。
6.ファクターに売掛金を支払う
ファクターに、受け取った売掛金を支払います。受け取っている金額を全額支払わなければなりませんので、勝手に少し抜いて支払いを行うなどの方法は使わないでください。
もしファクターへ支払う金額が足りなかった場合は、ファクタリングを利用している会社が負担して、期日までに支払いを行います。
また、振り込んだ金額が足りないなどの理由があれば、ファクターから連絡が入りますので、速やかに足りない分は支払ってください。
遅延した場合は、延滞金などを取られる業者もあります。
2社間ファクタリングのメリット
ここからは2社間でファクタリングを行った場合のメリットについて紹介します。2つの会社で行っていることのメリットはいくつかありますから、上手に使っていい資金調達を行いましょう。
メリット1:取引先への通知をしなくていい
取引先に対して、ファクタリングについての通知を行う必要がありません。3社間の場合は、ファクタリングによって債権譲渡契約を通知する必要が生まれるものの、2社間であれば伝えなくても取引は成立します。
理由としては、ファクターを利用していることを隠しても、売掛金の契約に支障が出ないためです。取引先は、通常通りに売掛金を支払ってもらい、その売掛金をファクターに対して渡しておけば、債権譲渡契約を伝えなくても取引は成立しています。
メリット2:取引先さえあればファクタリングが使える
3社間とは異なり、取引先が売掛金の契約を行ってくれるだけで、簡単にファクタリングのサービスが使えます。
取引先と売掛債権の契約を結んでいる会社であれば、ファクタリングに関連する支障は出てこないでしょう。
経営者の方は、取引先と売掛金の契約を行う場合も多いはずです。
通常通りに行っている契約が、ファクタリングで有効に使えることも、2社間のメリットです。
メリット3:即日現金化可能です。
売掛債権をファクターに出しておけば、ファクターは額面と必要書類の確認を行います。
債権譲渡契約さえ結べれば、すぐにでも現金を振り込んでくれます。
書類に問題なければ即日で振込みしてくれるのがファクターです。
銀行のように、審査を行って融資を行うか決断をしているわけではありません。
審査不要ですぐに手続きを行えれば、早期の資金調達が可能です。
2社間ファクタリングのデメリット
取引先に伝えなくてもいい、取引先が1社でもあればファクタリングが使えるなどのメリットはありますが、デメリットと言えることも出てきます。
デメリットについて理解しながら、ファクタリングのサービスを上手に使いましょう。
デメリット1:手数料が高い
3社間で行っている場合に比べるとファクターに対する手数料は高めの設定です。
10%という手数料で行っているファクターは少なく、多くの場合は15%以上の手数料を取られてしまいます。
例として100万円の売掛債権を出すと、最低でも15万円程度は手数料として取られてしまいます。売掛債権の額が大きい場合には、手数料の割合はより小さいものになり、10%まで引き下げることもありますが、買取価格の高い状態であれば、割合が10%に下がっても大きな手数料を支払うこととなります。
なお、手数料が高い理由は、万が一取引先が倒産し売掛債権を経営者から回収できなかった場合のリスクがあるので高めの手数料になっています。
ファクターとしては末永く健全なファクタリングを提供したいと考えており、運営資金になる手数料はとても重要なのです。
デメリット2:2社間のファクタリングはファクターが認めないことも
2社間の場合、倒産のリスクなどを考慮して、ファクターがファクタリングを認めないケースもあります。面談などで、倒産する可能性が高いと思われた場合や、経営状況が不透明だと判断されれば、面談後にファクタリングができないと説明されます。
3社間の場合は、倒産リスクなどはあまり考えないので、ファクターは認める可能性が高いのですが、2社間はファクターへのリスクもそれなりに高いので、面談の説明などが曖昧だとファクタリングを認めてくれないのです。
経営者の方、いかがでしたでしょうか。2社間のファクタリングでは、取引先に連絡を入れなくてもいいですし、取引先から1つでも売掛債権をもらっていれば、気軽にファクターへ連絡してファクタリングが行えるメリットを持っています。
ファクタリングのサービスは、運転資金が必要な時にとても便利です。
銀行などからお金を借りるよりも早く、そして大きな金額を調達できる良さもありますので、上手に使えば自然と経営の安定感も生まれるでしょう。