利用する際は細心の注意を!
ファクタリングは、わからない情報も多いので、不安が大きいですよね。言われている内容をそのまま受け入れているだけで、資金調達ができるのは疑問を持つ方もいるでしょう。
実は、ファクタリングがあまり理解されない点を踏まえて、悪質な業者がファクタリングに参入しています。
特に闇金業者がファクタリングに切り替えている場合も多く、利用する際は徹底した注意が必要です。
ファクタリングに参入している悪質業者とは
ファクタリング会社は、よくファクターという名称を使って紹介されます。ファクターは売掛債権を譲ってもらい、譲ってもらった売掛債権を現金化してくれるサービスです。
手数料は、ファクターが提示している割合で徴収されますので、金額は固定されていません。
悪質業者の場合は、ファクタリングのサービスとは無縁の行為を行っています。本来ファクターは融資を実施していませんが、
「うちは融資ができるから安心だ」
という話を持ち掛けて、融資によってお金を貸すことを提案します。
ファクタリングは売掛債権の買取サービスですから、本来融資による貸し出しは実施されないのです。
また、利用者がファクタリングのサービスを理解していないと判断し、手数料を一気に積み増す会社もあります。
業者が売掛債権を現金に変えるため、
「現金を振り込むために手数料がかかる」
「初回の利用は安全性確保のため手数料が必要」
などと言葉巧みに手数料を請求してきます。
最終的に得られる資金が半額以下というケースまで存在し、悪質業者は法外な手数料を請求してくるのです。
悪質なファクターが行っている手口とは?
ここからは、実際に悪質なファクターの手口を紹介します。今利用を検討しているファクタリング会社が下記に一つでも当てはまるなら利用を再度検討して下さい。
かなり誘い方が上手ですし、うまく口車を合わせてサービスを使わせます。間違って利用しないよう、手口を掌握してからファクターを探しましょう。
1.悪質なファクターほど破格な手数料を提示
ファクタリングの手数料は、2社間なら10%~30%です。この範囲内に収まっているようなら、ファクタリングのサービスは健全と言えるのですが、悪質業者は2社間でも5%以下という、破格の手数料を提示します。
ファクタリングの手数料としては異例の数字ですが、この手数料は嘘です。
一般的なファクターが提示している10%~30%に入らない会社は、全て悪質業者と考えてもいいでしょう。
3社間でファクタリングを行わないのに、手数料が5%以下という提示はあり得ません。
2.悪質なファクターは面談を断る
ファクターとしては、面談を行って信頼できる会社なのか判断します。本来なら、面談の予定を入れたり、相談できる時間を作るファクターもいます。
しかし、悪質な業者は面談の予定を入れません。面談を希望しても断るケースが多いです。
現在のファクタリングは、来店不要での債権譲渡契約も可能です。
しかし、質問を対面で受け付けるファクターも多く、依頼主の希望に沿って対応しています。
悪質な業者は、そもそも面談を行うオフィスを持っていないので、面談は絶対に行わず、メールや電話の連絡による対応が大半を占めます。
3.悪質なファクターは手数料の上乗せを図る
必要な書類を送って、実際に確認作業を行い、ようやくファクタリングによる資金調達が可能になります。
ところが、確認作業後の連絡で、「手数料をお願いしたい」と悪質業者は告げます。
最初は5%以下の手数料でファクタリングを行うと通知したのに、いつの間にか30%~40%の間まで手数料を引き上げられます。特に初回の利用という部分を悪用し、初回の利用手数料で上乗せを図ります。
悪質な業者は、そもそも書類の確認は行っていません。しかも、データバンクや信用情報機関への確認作業も行いません。
審査や確認作業は名目上で、実際にはただ会社の情報を抜き取り、買取業者に回せないかと考えているだけです。
4.悪質なファクターは契約時に保証金を請求する
ファクタリング契約に同意した後、悪質業者は手数料を請求します。大半は保証金を請求し、「ファクタリングに関する安心感を得たい」という理由を告げます。
保証金を加えた手数料は50%を超えてしまい、売掛債権の半額も手に入りません。
これでは何のためにファクタリングを行っているのかわかりません。
優良なファクターであれば、間違いなく保証金は必要ないと話しますし、同意した後に手数料が増えるという問題は発生しません。
つまり、保証金を請求は、悪質業者の手法と判断できます。
5.悪質業者は分割払いを認可する
ファクタリングは、分割払いが認められません。売掛金を取引先から得た後は、速やかにファクターに送金しないといけません。
2社間の場合は、決められている期日までに、売掛金を渡すことが契約条件に入っています。
ところが、悪質な業者は「分割払いでもいいですよ」と提案します。
一見すると理想的な提案のように思われますが、高額手数料が発生し返済しても元本がいつまでたっても減らない闇金の手口です。
悪質業者は、分割払いを認める代わりに、一定の金利を返済額に適応します。
金利は法外なものが多く、年利に換算して1000%を超えるので注意してください。
6.悪質業者は恫喝する
悪質なファクターは、闇金と同様に取り立てを行います。売掛金を返済できない場合、恫喝や嫌がらせを行います。
主に電話での恫喝を入れた催促が中心ですが、最悪の場合は自宅での取り立てを行います。
恫喝による返済は、闇金と全く変わらない方法です。
この被害を受けた場合は、闇金や悪質ファクタリングに対応している弁護士へ相談し、第三者のサポートを受けてください。
悪質なファクタリングを利用しないための3か条
悪質な業者を使わないために、3つの対策方法を紹介します。しっかり守っていれば、事前に悪質業者を見抜き、利用するリスクを避けられます。
1.住所地などの確認
ファクターは、オフィスの所在地などを記載しています。電話番号もホームページに書かれています。
住所並びに電話番号の記述があれば、ホームページの閲覧だけで大丈夫と判断できます。
反対に悪質な業者は、所在地の情報を記載しておりません。オフィスでファクタリングを行っているわけではなく、マンションなどの一室で作業を行うだけです。
ホームページやチラシ等で、住所がわからない業者は怪しいと考えましょう。
2.振込先口座の確認
ファクタリングは、最終的に売掛金をファクターに返済します。基本的に口座振込で返済を行うのですが、悪質な業者はネットバンキングが振込先に指定されます。
事前に振込先の口座について、どの銀行に対応しているか教えてもらうといいです。メガバンクに対応している業者は安心で、ネットバンキングだけを提示するようなら怪しい業者です。
3.ネット上で評価を確認
ファクターの評価は、ネットで確認できます。利用したいと考えているファクターについて、検索エンジン等を利用して調査してください。
多くの経営者から、いい評価を受けているファクターであれば、問題なくファクタリング契約を締結できるでしょう。
一方、検索しても評価がない場合、口コミ等でマイナスの評価が多数掲載されるファクターは、悪質業者の可能性も十分あります。慎重に調査を進めた上で、別の会社への依頼も考えましょう。
悪質なファクタリングを利用しない対策を!
ファクタリングは、怪しい業者も紛れ込んでいます。優良なファクターに巡り合えれば、ファクタリングでトラブルは発生しません。しかし、悪質業者を使うとトラブルが多発します。
そして、法外な金利と悪質な取り立てに苦労します。
まずはファクターの情報収集を行いましょう。もしファクタリング契約を行う場合は、対面での契約をお勧めします。
悪質な業者ほど、提示している情報が少なく、問い合わせへの対応も遅い傾向があります。時間を使ってでも、業者の情報をあらゆる観点で調べましょう。